愛知県碧南市の鶴田歯科医院です。
当院ではメタルフリー治療を行っています。
保険適応となっている白い歯(プラスチック)は近年適応範囲が拡大し、今の歯科医療で金属を新しく入れることは少なくなってきています。そして、今後も適応範囲は拡大するとも予想されます。
※写真はセラミックの歯です。
今回は、保険適応のプラスチックと保険適応外のセラミックについて①性能面、②見た目、③費用、④長期的な変化、⑤精度についてそれぞれご説明いたします。
あくまで、材料的な部分のみに視点を当てているので、実際の治療はこれだけで考えるものではありません。
一般的に
プラスチックは歯よりかなり柔らかく、水を吸う性質があるのが特徴です。
一方、セラミックは歯と同等もしくはそれ以上の強度があり、水をはじきます。
①機能面
両方とも接着剤で歯と接着するので、銀歯より虫歯の再発は少ないです。
しかし、接着の強さはプラスチックよりもセラミックの方が上です。
水を吸う性質を持つプラスチックは菌を寄せ付けますが、セラミックは水を寄せ付けず菌の繁殖を抑えます。そのため虫歯の再発や歯周病の発生についてセラミックに軍配が上がります。
また、歯と被せものの被せものの精度(虫歯や歯周病の再発にかかわります)ですが、セラミックの方が圧倒的に高いです。
②見た目
プラスチックは指定された既定のブロックを削りだす方法をとります。オーダーメイドではないので、白い歯ではありますが、天然の歯とは大きく異なります。
セラミックは天然の歯と近い色調、透明性となり、一般的に美しい歯を作ることができます。しかし、審美治療などで、セラミックの種類や作り方によっては求める非常に高度な美しさというのを出すのが難しい場合があり、色の調整に時間がかかることがあります。
(見た目の改善は審美治療となりますので自由診療となりますことをご了承ください)
③費用
プラスチックは3割負担とした場合、1本あたり大まかに1000~8000円ほどの負担となります。
セラミックは自由診療となりますので、医院ごとに大きく変わります。当院では1本あたり80000円~160000円+消費税となります。
なぜ医院ごとに費用が違うのかという質問がよくあります。私たちはセラミックという物を売っているのではなく、セラミックを使って虫歯や歯周病を再発させないように歯を作ることを行っています。そのため、治療や製作過程の手の加え方、かける時間によって値段が変わります。例えば、セラミックを装着する際にラバーダム防湿は虫歯や歯周病の再発を抑えるのに必須ですが、この操作は時間も技術も必要となります。また、病気の発生を抑えるにはセラミックと歯のつなぎ目を徹底してなくすことが必要で、これを行うにはマイクロスコープや超高倍率のルーペが必要となり、非常に時間がかかる処置となります。このような内容が加味され、費用として発生します。
④長期的な変化
プラスチックは歯より柔らかいため、早い時期に摩耗します。摩耗する過程で、プラスチックが外れることが多いですが、運悪く外れないと、かみ合わせが気づかないうちに変化してしまうこともあります。また、長期的には劣化により変色してきます。
セラミックは歯と同等の方さのため、歯と同じように摩耗するので長期で安定します。かむ力が強い場合、破折することがあります。セラミックの種類を適切に選択することでかみ合わせや色調は長期で安定します。
当院では、再感染を防ぐために、マイクロスコープを使ったセラミック治療をご案内しています。ご希望の方は、精密治療(顕微鏡治療、マイクロスコープ精密治療)などとお伝えください。
長くなりましたが、プラスチックとセラミックの材料の違いです。
実際の治療を交えたプラスチックとセラミックの違いについてはまたご紹介いたします。